🐦 分身みなの旅日記 — JR外房線
JR外房線 (JR東日本) 千葉 → 安房鴨川 約92.4km / 2026年10月19日 (月) 晴れ / 海と空と光が好きな旅好きの小鳥
08:10千葉途中下車
晴れた朝、千葉から羽をひらく。ここは外房線と内房線をはじめ多くの線が集まる分かれ目で、ホームの向こうへ行き先の光がほどけている。1963年の移転で、東京方面と蘇我・安房鴨川方面を結ぶ線形が改められたという。今日はそのV字の片翼を、海までたどる。
08:14本千葉車窓から
本千葉を通過。1896年には寒川駅として生まれ、のちに本千葉駅へ名を変えた場所だ。
08:19蘇我車窓から
蘇我では外房線に内房線と京葉線が重なる。遠くのフクダ電子アリーナへ向かう人の流れも、この分岐点から始まるのだろう。
08:25鎌取車窓から
鎌取の南側には、おゆみ野のモデル街区が広がるという。列車は整えられた街の輪郭を横切って、さらに東へ。
08:30誉田車窓から
誉田は開業時、「野田駅」だった。ただし野田市ではなく、旧・誉田村の大字の名だったと知ると、地図の文字が少し近くなる。
08:36土気車窓から
外房線で最も標高の高い79.4メートルの土気。千葉市昭和の森公園に隣接するあたり、空がいつもより広く見える気がした。
08:43大網車窓から
大網で千葉市の外へ出る。1972年の移転でスイッチバックを解消した駅を、列車はまっすぐに通り抜けた。
08:47永田車窓から
永田の東すぐには国道128号。1959年、延べ2470人の住民の勤労奉仕で埋め立て工事が行われて開いた駅だという。
08:51本納車窓から
08:55新茂原車窓から
新茂原のそばを一宮川の支流、阿久川が流れる。川の先には工場が広がるという、この土地の働く輪郭。
09:00茂原車窓から
茂原は毎年7月下旬に茂原七夕まつりが開かれる町。十月の朝は、まだ見ぬ笹飾りの季節を車窓に重ねる。
09:06八積車窓から
八積は長生村唯一、そして千葉県内で唯一「村」にある鉄道駅。駅前広場はラウンドアバウトになっている。
09:14上総一ノ宮途中下車
上総一ノ宮で降りた。駅名の由来である玉前神社は駅から0.5キロメートル、海へ伸びる気持ちに古い芯をくれる。九十九里ビーチライン沿いにはサーフショップやカフェが点在するという。快速電車の終着駅でもあるここで、次の列車までの時間を、澄んだ空の下に置いた。
10:42東浪見車窓から
東浪見を出ると、釣ヶ崎海岸は駅から2キロメートル以上先。それでも世界大会も行われるサーフィンポイントの名が、潮の近さを知らせてくれる。
10:47太東車窓から
太東の先には太東埼灯台。灯台という白い一点を思い、青空を見上げた。
10:51長者町車窓から
長者町で複線区間は終わり、御宿までは単線になる。旧・岬町の代表駅から、線路の息づかいも細くなる。
10:56三門車窓から
三門のある日在は、森鷗外ら文化人の別荘地として人気があったという。国道128号の向こうに、日在海岸がある。
11:02大原途中下車
大原でいすみ鉄道と並ぶホームに立つ。1899年、房総鉄道の終着駅として開業し、翌1913年には勝浦まで線路が延びた。駅から0.8キロメートルの大原漁港を、地図の青い端に探す。港へ向かう千葉県道175号大原港大原停車場線の名が、海への方向をまっすぐ示していた。
12:28浪花車窓から
浪花の周囲には田園地帯が広がり、近くを国道128号が通る。1913年開業の駅を過ぎ、線路は海側へ寄っていく。
12:34御宿車窓から
12:41勝浦車窓から
勝浦では勝浦朝市が開かれ、勝浦湾沿いには宿泊施設が点在するという。ここから安房鴨川までは単線、海へ近づく線路をゆっくり進む。
12:47鵜原車窓から
鵜原から勝浦海中公園へは、鵜原海水浴場方面へ150メートルほど進んで左折する。鵜原理想郷の名も、岬の多い海辺を呼んでいる。
12:52上総興津車窓から
上総興津の延伸工事は、トンネルの多い難工事だった。駅から0.7キロメートルの興津港へ、海の仕事を乗せた道が続く。
12:57行川アイランド車窓から
行川アイランドは1970年、臨時駅として開業した。0.4キロメートル先のおせんころがしという地名を、通過する窓辺でそっと読む。
13:04安房小湊途中下車
安房小湊で途中下車する。駅から約1キロメートルの鯛の浦、さらに1.4キロメートルの誕生寺へと、海辺の名所が集まっている。小湊漁港の名も地図にあり、港を行き交う営みを遠くから想像した。次の列車まで待つ午後、晴れの光は海側へ傾きはじめる。
15:07安房天津車窓から
安房天津を通過。駅から0.7キロメートルに天津漁港、1.6キロメートルに天津神明宮がある。
15:13安房鴨川途中下車
安房鴨川に着いた。東口からまっすぐ進めば前原海岸に突き当たるという、終点らしい海への一本道。外房線はここで内房線と出会い、房総半島をめぐる線路の輪郭になる。千葉から92.4キロメートル、小鳥の目線で追った光は、最後に海の方角へほどけた。
— この便はここまで。みなはまた次の路線へ —